猫とダンス25

「ここで??」
「だ、ダメかな…やっぱり…」
「ダメって……ダメだけれど……」
「やっぱりそうだよね」
なんてことない様に笑ったルルだったが語尾は弱い。
多分やりたいんだろうなぁと思うと男的な同情が…、溜まって襲われるよりまだ余裕があるうちにやられた方がきっと自分的にも楽なはず。
でも…
「誰かきませんか?」
「来ないと思うよ、今日の様な星降期に草原を歩く者なんて殆ど居ない、頭に当たると痛いからね」
なるほど、と納得出来る理由だった。鷹由紀はゴクンと一度生唾を飲み込み、勇気を奮い立たせた。
「…じゃ、ぁいいです……よ」
「本当に?」
「……僕にこれ以上言わせないで下さい」
「ごめん、大切にするから……だから私の伴侶になって……鷹由紀」
「………わ、…わかった」
「ありがとう」
今にも泣いてしまいそうな顔をしてルルは鷹由紀を抱きしめ、唇に優しく口づけて来た。
甘い口づけに鷹由紀も応える様に吸いつくと、たちまち口づけは深くなった。
鷹由紀が口づけに夢中になっていると、ルルはチュニックの様な作りになっている服の裾から手を滑らせる。
いつの間にかに手袋を外したのだろうか、大きな手が鷹由紀の素肌を味わう様に愛撫する。
「……んっ」
「冷たい?」
「……う、ん」
「緊張してる…?」
「……てます…」
「可愛い…」
冷たい指が肌の上を這う度に肌が粟立ったが、多分冷たいと言う理由だけでは無い。
ルルが胸を弄り、飾りを摘まみあげるとツキンと淡く痛みジワジワと甘く苦しい感覚が身体に広がっていった。
「……んっ…ぁぁっ……んっ」
まるで導火線に火が点火される様に、ルルが触る場所が熱くなった。
ルルは巧みに胸を大胆に揉みしだきながら、その手は鷹由紀の臀部へと伸ばされていった。
「えっ……ああ、あ…そ、そこ……」
「大丈夫…心配しないで」
「ひぅっっ!!」
ルルは遠慮なしに鷹由紀の下着を下ろしてしまうと、性器を直接掴み、上下にゆっくりと扱き始めた。
「うっ……っ…っ」
男同士だからかコツを心得ている様で、微妙なタッチで触れられ後ろを揉みしだかれると、腰が妖しく揺らめいた。
ルルは声を抑えている鷹由紀に向かって耳に囁いた。
「我慢しないで声を出していいんだよ」
「ム、ムリ…ッ」
「ダメ…声が聞きたいの」
「くぅぅっ…ひぃっ」
「ねっ、声を出した方が気持ち良いでしょ…」
激しく性器を扱かれ、肌は自然と汗ばみ、性器の先端が痺れた様に落ち着かない。
徐々に全体が痺れ気が付くと欲望の渦みたいな塊があの器官の中で呻きだす。
「も、もう……っ、もういいですから……っ、手…離しっ……」
「どうしたの?もう無理?」
鷹由紀は必死に頷いた。
すっかり性器は立ち上がり、ルルの指を鷹由紀から出た体液が濡らしていた。
「イきたいの?」
「………ん」
ガクガクと首を再び降ってみたが、ルルは何故か性器の根元をギュッと握りしめる。
「なっ…なんでっ?!」
「……私も鷹由紀と一緒にイきたいから、少しだけ我慢して…」
「じゃあ、一緒にすればいいじゃんかぁ」
「まぁ、それはそうだけれど、色々事情がね」
思わず泣きごとを零すとルルは苦笑いをして、切羽詰まり始めている鷹由紀の赤くなった目元にそっと口づけた。
「事情ってなに?」
「君の中に私のコレを入れる準備をしなくてはいけないんだ…」
そう言って手を掴まれ導かれたのはルルの股間だった。
「…ひゃっ!な、なにするのっ!!」
「分って貰おうと思って…君だけじゃないって…」
既にルルも鷹由紀の痴態を見ていた所為なのかすっかり育っていた。
「だ、だからって……」
「恥ずかしい?」
応えずに鷹由紀はプイと横を向いた。
「機嫌を直して……これからちょっと大変なんだから」
「……なに…大変って」
「鷹由紀のココに私のモノを飲みこむんだよ」
ルルはそう言ってもう片方の手をそっと臀部の奥。尻の割れ目に隠れている蕾に手を伸ばす。
そこはまだ何事も無い様にひそりと閉じていたが、ルルはまるでドアをノックする様に軽く叩き、そして擦り始めた。
「汚いよっ!!」
「大丈夫、鷹由紀のだから汚くないよ……、ちょっと待ってて」
そう言うと一旦手を引き、何時の間に用意していたのか丸い缶の中に入っていた軟膏をたっぷりと指に取ると、それを躊躇なく鷹由紀の蕾へと塗り込んだ。
ひんやりとした感覚が鷹由紀の身体を震わせる。
「ちょっと我慢してね」
「えっ……な、なにする……ひゃっ…」
ルルの指はその軟膏の力を借りて簡単に中にスルリと入っていった。
ごつごつした指が中に徐々に入りこむ。
「き、気持ち悪い…っ…」
排泄部分に逆に入りこむのだから当り前だ。生まれて初めての感覚に震える鷹由紀を宥める様にルルは抱きすくめる。
「大丈夫…その内良くなるよ…」
「嘘だって……今十分気持ちわる……ひゃっ!!」
「ほら…ねっ、鷹由紀のいい所はココだね」
ある場所を擦られるとコリっとなる部分があり、そこの部分を指で刺激されると目が眩むほどの衝撃が身体を走る。じっとしていられず、身体が暴れる様にくねり出すと咄嗟にルルが覆いかぶさった。
「ひぁぁぁっ………ぅっ」
「いいみたいだね」
ルルは鷹由紀の内部を刺激しつつ様子を見ながら指を増やしていった。
慎重に数本指を入れたっぷりと何度も軟膏を付け三本の指がすっかり根元まで収まった頃には鷹由紀はだらしなく両足を開き、目は潤み、快楽の虜になっている様だった。
バラバラに指を動かし、出し入れすると水分を含んだ音が響く。
「もうすっかりトロトロになった…そろそろいいかな…」
ゆっくりと指を引き抜くと、鷹由紀の蕾は縋る様に指に纏わりついてきた。
ルルは自らの前を寛ぎ性器を取り出すと、鷹由紀の蕾へそっと押し当てる。
「いい、鷹由紀これから私のモノになるんだよ、わかる?」
「……んっ」
力ない手で鷹由紀は救いを求める様にルルの首に掴まる。
ルルはそのまま鷹由紀を膝の上に抱き上げると、ゆっくりと性器を飲みこませていった。
「ふぅぅっ……んっんっ……」
「苦しい?」
「……んっ…」
鷹由紀は眼を閉じて苦しさを堪えていた。
ジワジワと入ってくる性器はまるで蕾を引き裂く様に大きくて、先程までの蕩けた気分は一気に吹き飛んでしまう。
でも前に引き返す事は出来ない。
必死に息を吐き出しながら身を裂くルルの性器を飲みこんだ。
「ひぅっくっ……っん……」
涙を零す鷹由紀の頬を何度もルルは口づけをした。
「エライね…鷹由紀……えらいよ…」
「……も、もう、終わり?」
「まだ…かな?」
「ひっ……ああっ! あっ、あっあっ!!」
ルルは無情にも漸く飲み込んだ鷹由紀の身体をゆすり始めた。
内部で浅く突き上げられ蠢く性器に鷹由紀は短い悲鳴を上げるが、今まで封じられていた己の性器の堰き止めが解かれると、鷹由紀は大きな声を上げた。
「あああああっ」
濁流の様な痺れる甘い刺激が身体中を駆け巡り放尿したかと錯覚してしまう程の液体が漏れ出る。
内部の刺激も吹き飛ぶその衝撃に鷹由紀はその衝撃が挿入によるものなのか、それとも体液を排出した事による衝撃なのか全く分らなくなっていた。
ルルは身も世も無く悶え声を上げる鷹由紀の身体を大きく揺さぶり激しいグラインドで腰を打ち付ける。
「あっ…あっあああっ」
鷹由紀が訳も分らずルルに縋り足を胴に絡ませ腰を振り出す。
それはルルが鷹由紀の中に熱い迸りを放つまで続けられ、熱い液体が体内に入り込んでくるのを感じると、自然にフェイドアウトし気を失ってしまった。
「愛してる…鷹由紀……」
気を失い、ダラリとした身体をギュッとルルは抱きしめると、この世で一番幸せそうに眼を閉じて微笑んだ。